ライトノベル

錆喰いビスコは面白いのか?このラノベが凄いで2019年1位受賞のラノベ「錆喰いビスコ」をレビューする

 

しなー

どうも、しなー(@gareimeguri)です。

 

錆喰いビスコという作品をご存知でしょうか?

このライトノベルが凄い!の2019年版において、初登場ながら堂々の一位を掻っ攫うという快挙を成し遂げた一作です。

このライトノベルが凄い!で一位を取った作品って本当の有名どころばかりなんですよね。

wikiより引用

その中で

  • 初登場で
  • 知名度ゼロ

の中一位を掻っ攫っていくということは相当な面白さなのでしょう。

僕の敬愛する作品である弱キャラ友崎くんを抑えて一位に君臨した作品である「錆喰いビスコ」

今回はその実力の程を確かめさせていただこうと思います。

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錆喰いビスコとは

あらすじ

すべてを錆つかせ、人類を死の脅威に陥れる《錆び風》の中を駆け抜ける、疾風無頼の「キノコ守り」赤星ビスコ。彼は、師匠を救うための霊薬キノコ《錆喰い》を求め旅をしていた。美貌の少年医師・ミロを相棒に、波乱の冒険へ飛び出すビスコ。行く手に広がる埼玉鉄砂漠、文明を滅ぼした防衛兵器の遺構にできた街、大蛸の巣くう地下鉄の廃線――。過酷な道中で次々に迫る脅威を、ミロの知恵の閃きと、ビスコ必中のキノコ矢が貫く! しかし、その先には邪悪な県知事の奸計が――。愛する人を救うため、強弓が撃ち抜く冒険ファンタジー!

このビスコたちがいる世界では、

「身体が金属のように錆びていく」

という奇病が発生しています。

錆びていく原因も不明。治し方も不明。

一旦かかったら死に至る不治の病、それが錆びなのです。

主人公である赤星ビスコはその錆びを直すことの出来ると言われる幻のキノコである「錆喰い」を探して全国を旅している少年です。

そしてその少年とふとしたきっかけで出会い、旅に同行することになったのが、医者の卵であるミロ。

この物語は、この二人が「錆喰い」を求めて旅する物語になります。

この作品の見所

独自すぎる世界観

やはりこの作品を推すうえで欠かせない要素が、その独自の世界観です。

時代設定としては僕らが生きる世界よりも遥かに未来。

とある事故によって一度文明が滅んだあとの世界です。

動物兵器を始めとする今の時代からは想像もつかないような生物が存在したり、

事故による影響で「錆び」に侵された世界を描いたのが錆喰いビスコです。

建物も生物も、金属のように錆び付く謎の奇病でその命を落としてしまう……

そして、主人公はそんな世界に生きるキノコ使いの少年です。

主人公は薬品を調合することによってキノコを自在に操ることができ、弓矢に塗ったキノコの菌を駆使して自分の敵と戦う……。

そんな設定は今までに見たことがなく、その斬新さには度肝を抜かれましたね。

錆びに侵されて皆死にゆくディストピアと、そのディストピアに現れた一つの希望であるキノコ使いの主人公。

その独自の世界で生きる主人公の活躍がこの作品の見所であり、面白い部分になります。

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僕的、率直な錆喰いビスコの感想

ぶっちゃけ「普通」に面白いだけの作品だった

一言で言って、「普通」に面白いだけの作品でした。

はっきり言ってしまえば、

このライトノベルが凄い!の1位になるような面白みを持つような作品だとは思えませんでした。

錆喰いビスコは世界観が非常に面白い。

錆びに侵され死を待つしかない人間達。

そしてその錆びを克服できるかもしれない存在であり、キノコを操って敵を倒す主人公。

あまり見たことのない世界観と考え方で、文章で描かれる独自の世界には非常に強く惹かれました。

弓矢にキノコの菌を付け、キノコを生み出して戦う主人公なんて初めて見ましたからね。

でも、見所という見所は正直そこ(世界観)だけでした。

見所が世界観のみだった

正直見所は本当に世界観だけ。

それ以外の見所は?と聞かれると正直首を傾げざるを得ません。

空の境界とかみたいに展開が奇想天外で予想もつかない!って訳でもないですし、チョコレート・コスモスのように見た後に心が洗われる程のカタルシスが起こるようなものでもありません。

灼眼のシャナのように文章力が特段素晴らしいという訳でもありませんし、謎好き少女のように叙述トリックで驚かせてくるわけでもありませんでした。

設定以外の展開は平凡で、ただただ普通に面白い物語。

それが僕の読んだ「錆喰いビスコ」という作品でした。

好みの問題もあるのかもしれませんが、本当に設定意外は普通の作品だったという印象しか言いようがありません。

このライトノベルが凄いで1位の作品なのか?という感じ

残酷な物言いにはなりますが、

「何故この作品が1位に?」

という疑問は尽きません。

好みの問題にもなるので人それぞれだとは理解したうえで敢えて断言させてもらうなら、

正直、これならテーマ性、読了後のカタルシスも加味して弱キャラ友崎くんの方が面白みを感じました。

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僕はこの作品を

「このライトノベルが凄い!で1位だから」

という理由で読みましたが、

「この作品を『このライトノベルが凄い!』に推薦するか?」

と問われれば「否」と断言しますね。

それだけの魅力と特徴、そして面白さが正直感じられなかった。

ただ、内容は面白い

ただ、勘違いして欲しくないのですが、

内容は普通に面白いです。

「お金の無駄だったー」

とか

「買わなきゃよかったよ」

なんてものでは決してないので、そこは誤解なさらぬようにお願いします。

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買う価値はあるけど、ラノベ1位であることを期待しない方がいい

面白いですが、正直

「このラノベが凄いで1位を取った作品」

を期待して買うなら、ガッカリする方が多いのではないかなと。

あくまで僕の感想なので皆さまがどう思うかは正直よくわかりません。

ですが、少なくとも僕はこのラノベに1位に推薦しようとは思いませんでした。

結構1巻で綺麗に話がまとまるので、2巻を買おうかはちょっと悩み中。

王道の熱い展開のラノベが好きな方にはオススメだと思います。

まとめ

一応断っておきますが、この記事は別に錆喰いビスコを貶すために書いたわけではありません。

この作品はAmazonのレビューでは4.6の高評価を得ており、大多数の方の意見が僕とは反対です。

なのであくまで純粋な僕の感想として、一個人の感想をここに載せました。

僕は2018年の芥川賞受賞作品である「送り火」にもボロクソの評価を下したので、もしかすると一般人とずれているのかもしれません(笑)

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さて、今回のレビューいかがだったでしょうか。

この記事を、今後の読書ライフで「錆喰いビスコ」を取り上げるかどうかの参考にしていただければと思います。

ニコ&キラ

それでは今回はこの辺りで失礼をば!関連記事も読んでいってね!

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POSTED COMMENT

  1. ジンジン より:

    弱キャラ友崎君を全巻、このブログを読んで購入したものです。
    同意見に近しい意見です。
    錆喰いビスコの世界観やら文章のテンポ、少年漫画のようなノリは面白いのですが作者の魅せ方が普通というかなんというかそこまでの面白さはないと思います。
    キャラクターにしても作りこみが甘かったり、何か物足りない気分になる作品です。
    自分は三巻までいちおう購入したのですが二巻が一番面白く三巻が最も微妙でした。
    化ける可能性はあるかもしれませんがはっきり言うと「微妙」でした。2019年に新シリーズが展開すると予告されているのですがとりあえず買ってみたいとは思います。
    長文コメになりましたがいかがでしょうか。
    追伸その新シリーズの予告に書かれていた「監獄都市」の文字を見て購入を決意してしまったことに後悔はしていません。以上

    • しなー より:

      わざわざコメントありがとうございます!
      そして友崎君を僕のブログを見て購入してくれたとのこと、ありがとうございます!まずは御礼をば。
      同意見の方がいてくださり嬉しいです!
      そうなんですよね。特段の面白みが無いというか、本当に世界観どまりなんですよね。ジンジンさんの言う通り「ものたりない」の言葉が適切と言うか……。大賞を取るほどのレベルでは間違いなく無いと思ってます。
      2巻は面白くて、3巻はやっぱり微妙なんですね!Twitterとかの風のうわさでそれはちょいちょい聞いておりましたので……。
      何かしらのきっかけで化けたらまた買おうかしら……

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