【死刑にいたる病】殺人鬼から平凡な学生の元に送られて来た手紙。それは殺人鬼にかけられた冤罪を晴らしてくれというものだった【書評・レビュー】

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しなー
どうも、しなーです!

 

私が好きな小説家の一人に、”櫛木理宇”という方がいます。

当ブログでも紹介をしている、『ホーンテッド・キャンパス』という作品を書いている方です。

※参考リンク

キャラクター小説ってご存知でしょうか。私にはラノベとの違いがよくわからないのですが、どうやら一般出版社から出ている、アニメ好きな層を狙った小説のことをキャラ...

 

ホーンテッド・キャンパスは大学生のほのぼのオカルトライフを描いた作品なので、この作品もそんな感じなのかなーなんて思って今回手に取りました。

ぶっちゃけ表紙を見た瞬間に、

「なんか違う。これはたぶん違う」

と気が付いていましたが、既にKindle Paperwhiteでワンクリック購入をした後だったのでそのまま購読をしてみたのですが……。

ホーンテッド・キャンパスとは雰囲気が一転。今作は、

陰鬱で残酷な雰囲気が漂う、シリアルキラーの男を中心としたダークな作品です。

内容としては特段変わってる!ってわけでもないんですが、

人生を失敗したFラン大学生が、不思議な魅力を持つシリアルキラーの死刑囚からの依頼で、彼が行った9つの犯罪のうち1件の無罪を晴らすために動く」

という内容になっており、どっかにはありそうですが、あまり記憶には該当しないタイプの作品です。

三時間ぐらいで一気に読了してしまうぐらいには面白かったので、今回はこの作品を紹介していこうと思います。

 

「死刑にいたる病」あらすじ

 

あらすじはこんな感じ。

中学まで神童だったけど、高校以降どんどん落ちこぼれていった主人公。

Fランク大学に進学して腐りきった生活をしている所に一通の手紙が届く。

差出人の名前は榛村大和。

中学のころよく通っていたパン屋の優しいお兄さんで、

―――30人以上もの少年少女を嬲り殺して刑務所にいる、最悪の大量殺人犯でもあった。

「僕の犯した9つの犯罪の中で1つだけ僕が行っていない犯罪がある。それを君に証明してほしいんだ」

どこか不思議な魅力を持つ榛村大和の依頼に、主人公は戸惑いながらも行動を起こしていく。

果たして彼の主張する1つの冤罪の真実とは―――

魅力的なシリアルキラー「榛村大和」

この作品の主な登場人物と言えば二人があげられます。

主人公と、そして殺人鬼である「榛村大和(はいむらやまと)」です。

そして、この物語は榛村大和の物語と言って過言ではありません

一見すると彼は端正な顔立ちをした柔和な好青年にしか見えず、物腰は柔らかで、人当たりもいい。

犯罪を犯したときに、

「彼がそんなことするとは……思ってもみませんでした」

と言われる典型例みたいな人間です。ていうか実際に言われてました。

それは端正な容姿によるものなのかもしれないですし、その物腰の柔らかさかのせいかもしれません。

彼は本当に残忍で、「人の皮を被った悪魔じゃねぇの?こいつ」と思わされるような犯罪を数えきれないほど犯しています。

実は殺人犯じゃなくて……っていう話では一切なく、彼が殺人鬼で、最低の存在であることは確かなのです。

しかし、何故か惹かれ、言葉に耳を傾けたくなる何かがあります。

そして今作は、その魅力に惹かれた人間達の物語でもあります。

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主人公の雅也視点で描かれる、葛藤

この物語は終始主人公の主観で描かれます(途中で違う人のもありますが)。

なので我々が得る情報は主人公が情報を得るタイミングと全く同じ

そして、感情の揺さぶられ方も主人公と全く同じになります。

榛村大和に次第に惹かれて行く主人公。

彼にどこか惹かれて行動していく内に、主人公は徐々に成長していきます。

内気で内向的な性格であったはずなのに、次第に前向きになって、彼の無罪を証明してみようと動くうちに、段々自分に自信を持てるようになってきます

探偵助手の名前を得てからは積極的に知らない人とかかわりを持ち、知らない人の家に直接訪れて話を聞きに行ったりなど、アクティブな行動をどんどんするようになります。

彼がどんな人間なのかを知っていくうちに、次第に彼と同じような行動を取ることもあります。

話し方やしぐさ。そして雰囲気までもが似てきて……。

周りからも次第に魅力的な人間であると思われるようになり、どこか一目置かれるようにもなってきて……。

榛村に触れることによって促された成長も、葛藤も、疑問も、全部共有することになるのです。

最大の見どころは、やはり榛村というキャラが描く謎

やはり、見どころは榛村が散りばめる謎でしょう。

確かに榛村と主人公は接点がありますが、何故主人公にだけ手紙を出したのか?

彼とかかわりがある人間に触れるたびに覗いてくる、彼の二面性

本当に彼は殺人をしていないのか。ではその犯人は誰なのか―――。

気づけばそんなことを、榛村寄りになりながら貴方は読み進めていくことになると思います。

ただのシリアルキラーだと思っていた榛村が、本当はいい人間なのでは?

あの時優しくしてくれていたお兄さんの顔こそが本当の彼の顔で、シリアルキラーだというのは間違いなんじゃ……?

でも彼が犯罪を犯したのは本当で……。

などと色々葛藤することになります。

彼を信じていいのかダメなのか……。

そこが彼の魅力を駆り立て、彼を最も謎深くしている要素であり、この作品で最も面白い所になります。

読むときの注意点

注意ですが、多分グロ耐性ゼロ!とかって方が読むと気分が悪くなります。

直接的な描写はないですが、それでも類似する記述があったりしますし、性的な虐待などの表現(これも直接的に描写はされないが)が多々出てきます。

ホーンテッド・キャンパスもそうなんだけど、櫛木理宇さんって、結構性的な虐待だのなんだのって内容よく書くんだよね。

どちらかっていうと女性視点の描写が多いから、この人って女性なんだろうか?と推測してます。

まぁともかく、ちょっと内容はダークなのでお気をつけて。

まとめ

久々にこんな引き込まれる小説を読みました。

面白いのが、読んでいくとちょっと榛村寄りになって推理してしまっていること。

多分そう意図してそう市移行するような書き方にしているのだとは思いますが、これは凄い面白かったな。

読んでみると意味が分かると思います。

本当に終始榛村というサイコパスに踊らされていた感じ(笑)

さて、短いですが、今回はこのあたりで失礼をば!

是非読んでみてください!

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